12月6日放送
「子宮頸がんとワクチン」
熊本市医師会 末永義人 医師


Q)子宮頸がんについて
A)子宮頸がんは、国内では年間1万人以上が発症し、年間約3000人弱の方が死亡している病気です。
その大きな特徴は、現在20〜40歳代の女性で増加していること、HPV(ヒトパピローマウイルス)と呼ばれるウイルスの持続感染が原因となって発症することの2点です。
HPVそのものは、ごくありふれたウイルスです。実に150種類以上の型があり、その型には子宮頸がんを引き起こす高リスク型と呼ばれるものがあります。しかし、たとえ高リスク型のHPVに感染したからと言っても、必ず子宮頸がんになるわけではありません。それは、その感染のほとんどが一過性の感染だからです。
HPVが持続感染することによって、子宮膣部に異型細胞、異型上皮が出現してきます。この異型細胞は、数か月、数年と時間を経て、そこから上皮内がん、さらには浸潤がんへと進展していくのです。

Q)ワクチンについて

A)HPVの感染を予防することによって、子宮頸がんも予防できることから、このウイルスに対するワクチンが開発されました。
このワクチンの予防接種は、定期接種となっていて、12歳から16歳までの女性が公費負担の対象となっていますが、2013年6月以降、国は積極的なワクチン接種を薦めないとしています。それは、日本ではこのワクチンが原因とされる「様々な症状」が問題になったからです。
しかし、実際にワクチン接種を早期に取り入れた英国・豪州などの国々では、すでに、ワクチン接種世代のHPV感染率の劇的な減少と前がん病変の有意な減少が示されています。
また、世界的にはこの12年間で実に2億7千本のワクチンが供給されており、WHOもこのワクチンは極めて安全であると、本年6月に発表しています。
日本産科婦人科学会も、HPVワクチン接種の国の積極的接種勧奨の再開を再度求めているところです。
 

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