郡司 琢哉
TKUアナウンサー 郡司 琢哉 Takuya Gunshi

熊本地震⑧ 余震が1500回起きるということ

4月16日土曜日午後。

私の取材分も含め、各地から上がってきた甚大な被害状況を特別番組で放送することに。
私は尾谷キャスターとともにヘルメットをかぶってスタジオへ入りました。

ちなみにこの時まで、のちに「前震」「本震」と言われた震度7の地震以外にも、
震度6強を2回、震度6弱を3回も観測していました。

また震度1以上は結局4月の3週間で1000回、5月1カ月で500回。
とにかくたくさんの地震に見舞われました。

1500回も地震を経験すれば、いろいろなことが分かります。

例えば緊急地震速報。
震度6以上の地震であれば、
揺れとほぼ同時か揺れのあとで緊急地震速報がなりだすのであまり意味をなしません。

逆に緊急地震速報がなっても、まだ揺れていなければだいたい震度5以下。
本能的に「あ、大丈夫」と思ってしまうのです。

また最初の1週間は数分おきに揺れる状況。
これだけ揺れていると、いま止まっているのか揺れているのか分からない感覚になり、
何か船酔いしているみたい。

ところがそれを過ぎて余震の間隔が少しあいてくると、
鈍感になって震度3でも気づかない(気にしない)状況です。
ちなみに今は余震も落ち着いて、また震度1でも揺れを感じるようになりました。

話もどって本震当日の特別番組。
余震が頻発する中、地震の概要、被害状況、ライフライン・・・。
被災した方たちに必要な情報は何か、限られた時間の中でお伝えしました。

でも家屋が倒壊していたり、停電が発生していたり。
「結局この放送は、そうした人たちには届いていないのか」

こんなもどかしい気持ちになる災害特番も、初めての経験でした。

hodo-studio

写真は報道スタジオ。
このスタジオ横の壁にもひびが入っていました。

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