熊本 竜太
TKUアナウンサー 熊本 竜太 Ryota Kumamoto

学校の取材。

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卒業式。

新たな旅立ちを迎える若人の姿を伝え
「あぁ、今日は高校の卒業式か」と
視聴者に感じてもらう季節の話題です。

しかしながら

「生徒の顔は撮さないで」
「いや、卒業式の取材自体お断り」
「個人情報が…」

という、そもそも個人情報の定義すら
適当にしか理解していない先生が増え
その取材が非常に難しくなってきました。

運動会、入学式に卒業式、
学校にカメラが入る機会が減り続けているんですね。
校長や教頭のさじ加減や気分次第で
各校対応はまちまちでして、
部活の壮行会や他のイベントでは撮影OK!という
学校のPRになるなら大丈夫よ的な…
なんだか対応ちぐはぐな学校も増えました。
体育館に全校生徒が集まる点では同じだと思うのですが…。

新人の頃、
「テレビに一瞬写ったことで、誘拐されたらあなた責任とれますか?」と真顔で聞いてきた先生もいました。
「誘拐を犯した責任は犯人にありますし…
僕らはその誘拐事件を全力で取材します」と血気盛んな頃です(笑)。

もちろん、
現場の先生にもいろいろ伏線を張りたい事情があります。

ざっくり言うと「いや、取材ウェルカムなんだけど、
あとあと保護者からクレームついたら煩わしいんで
とりあえず学校にカメラ入れるのヤダ」
「全児童の保護者に承諾とるのめんどくさい」
「撮りたい子供以外はボカしてね」

とまあ、煩わしいこともあるようです。

もちろん、私が本日お邪魔した高校は
非常によく対応していただき
学舎を後にする生徒たちが
恩師に「ありがとうございました」と告げるいつもの光景が取材できました。
が、
他クルーはいろいろ苦労したようです。

卒業証書を受けとる生徒、
はたまた授与する校長先生、
保護者席に座る親御さん、
全てに『ボカシ』を入れれば
それは卒業式のニュースではなく
警察密着24時にしか見えません。

運動会で走る姿にモザイクは
刑務所の運動会に密着!にしか見えません。
「どんな学校なんだここ…」と
視聴者が首を傾げるニュースが
流れ…ないことを祈ります。

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