南阿蘇村にて。
行方不明の大学生の捜索が1ヶ月ぶりに行われました。
これまで何度も自然災害の現場で見てきた光景です。
「なにか手がかりがほしい」。
たとえ衣服らしきボロ布でも、
確認する家族にとっては「これが息子の物なら、死を受け入れること。嫌だよね」。
それでも濁流にズカズカ入って探すのは、
消防や警察のアクア隊でしかできない。
彼らはサンダルや布片を必死に集めては両親に示しました。
手がかりはありませんでした。
計20台の車両に深々とお辞儀をする家族に、
車内の隊員たちはみんな敬礼を返して現場を去りました。
両親の感謝の言葉に泣いてる隊員を見ると、「あぁこの人親なんだよな」と思います。
もし、これが我が子だったら。泣くために現場を離れました。