支える。
御遺体とみられる発見。
各社のマイクに向き合った母、忍さん。
気持ちを尋ねる我々の問いに、
「まず、その前に報道のみなさん」と口を開きました。
行きすぎた取材への気持ちかもしれない。
しかし違いました。
「私たちに寄り添った報道を今日までありがとうございました。
いろんな情報を頂いたり支えてもらい、
みなさんの報道があったから全国の方々に支えられました。
本当にありがとうございました」
息子かもしれない亡骸を前に
母は深々と頭を下げました。
だから我々はちゃんと取材してんだ!と胸を張るつもりはありません。
本当は嫌な思いをさせたかもしれない。
でも、「寄り添ってくれてありがとう」の言葉は重いです。
取材に行く度に
「取材して頂いてありがとうございます」と各社に頭を下げる家族。
現場には常に社を越えて
「家族のために、何ができるのか」という雰囲気があったのは事実です。
とにかく1日でも早く、家に帰してあげたい。
ただそれだけです。