熊本 竜太
TKUアナウンサー 熊本 竜太 Ryota Kumamoto

10年。

編集中にふと落とした10年前のライブラリー映像。

見つけた30歳。毎日のように熊本地方裁判所。

裁判員裁判制度が始まり

県内で凶悪事件も相次ぎましたが充実してました。

各社仲いい司法担当のクラブで今も付き合いがあります。

昼休みは、もうなくなった裁判所食堂で

カレーかオムカレーを大盛りにするか中盛りか悩む。

「午後から居眠りするけん小盛りで!」とか。

法廷取材は時に睡魔との壮絶な闘いだったり。

身柄が解かれた判決前の被告人の皆さんと

これまた今は無くなった喫煙スペースでプカプカ。

ベンチ庭園で裁判所職員や弁護士、

さらに傍聴に来た捜査員、

記者や被告がプカプカする超絶カオスな空間。

「TKUさん、オレ何年くらいと思います?」

「なんばしなはったですか?」

「こっちです」と注射のポーズ。

奥さん「やめなっせ!話しかけなすな!

こん人たちはあーたんごたつは取材せん」

よく冷酷呼ばわりされてましたが、

裁判所の喫煙スペースは、

お隣の拘置所に面会に来た方々とも

なんだか一服しながら話がはずむ

正に人間交差点でした。

今は丸くなり肝っ玉も小さくなり

牙の抜けた虎呼ばわりもされますが

塀の向こう側かシャバか。

ギリギリを生きる方々と触れ合えたのは財産です。

なんてことを回顧した編集の切れ間。

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