曜子先生の女性教室

曜子先生の女性教室

毎週火曜よる9:54 OA
知っているようで意外と知らない女性の体について、福田病院の福田曜子先生が皆さんからの質問に答えます。
愛育会 福田病院 産婦人科 福田 曜子先生
OA

「母と子の自然災害への備え」

熊本地震から、まもなく6年が経とうとしています。
今回は、地震が起きたときに、妊婦さんや赤ちゃんが、気をつけたいことについてお話します。

妊婦さんや産後のお母さん、乳幼児は、災害時に特別な支援が必要な『要配慮者』に分類されます。
妊婦さんはもちろん、産後のお母さんも、いざという時の備えとして、日頃から、母子手帳を携帯しておきましょう。
母子手帳には、それまでの妊娠経過の記録や、出産後の赤ちゃんの成長、予防接種の記録などが記載されているため、万が一、かかりつけの病院が被災し、それまでの情報を失った場合は、唯一の情報源となります。

地震が起こったら、できるだけ安全な場所で、赤ちゃんと自分を守る姿勢をとって、揺れがおさまるのを待ちます。乳幼児は、大人のお腹の下に、頭をかばうようにして、抱きかかえましょう。

避難する際には、乳児は抱っこ紐などで抱っこをして、幼児はヘルメットやバスタオルで頭部を覆い、必ず靴を履きましょう。
妊婦さんは、お腹で足元が見えづらかったり、体が思うように動かず、転倒などの危険があります。自分が妊婦であることを周りに伝え、必ず誰かに先導してもらい、一緒に行動するようにしてください。

特に、妊婦さんが災害時に注意したいこととして、『冷え』によるお腹の張り、災害のストレスなどで、普段よりも血圧が上昇することによる『妊娠高血圧症候群』、妊娠中は血栓ができやすいため、長時間座った姿勢でいることによる『エコノミークラス症候群』などがあります。
できるだけ温かくして過ごし、水分をこまめに取ること、足を伸ばして横になれる場所を確保することが大切です。

災害は突然やってきます。日頃から、いざという時のために、家族で話し合い、シュミレーションをしておきましょう。

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