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「妊娠中の体重管理」
妊娠中の体重増加は、お母さんと赤ちゃんの健康に大きく影響するため、体重の管理が大切になります。
妊娠中の体重増加が多すぎる場合は、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などの合併症、帝王切開での出産、巨大児になるなどのリスク、体重増加が少なすぎる場合、切迫早産や早産、低出生体重児などのリスクが高まります。
日本では、近年、低出生体重児の出生率が高く、先進国の中でも特に多いことが問題になっており、日本で出生している新生児の10人に1人が低出生体重児というデータもあります。
低出生体重児とは、2500g未満で生まれてくる赤ちゃんのことで、将来的に、統合失調症や慢性呼吸器症候群、骨粗しょう症などのリスクが高く、女性の場合、妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群を引き起こしやすいことが分かっています。
低出生体重児の出生率増加に伴い、厚生労働省が推奨している、妊娠中の適正な体重増加の目安が、2021年に見直され、改定前よりも、3kg程度増加しました。
妊娠前の身長と体重から計算する 『BMI』という体格指数で判定します。
妊娠前のBMIが18.5未満の場合、12kg~15kg。
18.5以上25未満は、10kg~13kg。25以上30未満は、7kg~10kg。
30以上は、上限5kgを目安に個別対応となっています。
適正な体重増加の目安は、あくまで妊娠の全期間を通して増加する体重の指標です。
1週間あたりの望ましい体重増加の目安は、0.5kg以内ですので、徐々に体重を増やしていけるように管理しましょう。