曜子先生の女性教室

曜子先生の女性教室

毎週火曜よる9:54 OA
知っているようで意外と知らない女性の体について、福田病院の福田曜子先生が皆さんからの質問に答えます。
愛育会 福田病院 産婦人科 福田 曜子先生
OA

「妊娠後期の体の変化」

妊娠後期は、妊娠8ヵ月から妊娠10ヵ月のことで、お腹の赤ちゃんが急激に大きくなるので、お母さんの体への負担も大きくなります。

妊娠8ヵ月には、子宮が大きくなり、腸や膀胱が押され、便秘や頻尿に悩まされる人が多くなります。
お腹がせり出すため、背中の痛みや腰痛が起こりやすく、血液量の増加で、心臓に負担がかかり、動悸や息切れを感じやすくなります。
下半身の静脈が圧迫され、足のむくみや静脈瘤も起こりやすくなります。
また、この時期から生理的なお腹の張りが増えてきますので、張ったときは無理をせず、横になって休むようにしましょう。

妊娠9ヵ月には、大きくなった子宮が、みぞおち付近まで上がってくるため、胃が圧迫されて、胃もたれや食欲不振になることがあります。
血液量が多いため、心臓に負担がかかり、動悸・息切れを感じやすく、さらに、頻尿や尿もれなども多くなります。
下半身への負担が増すため、腰痛や足のつけ根の痛み、むくみが起こりやすくなり、お腹も頻繁に張るようになります。
ゆっくりとした動作を心がけ、お腹が張ったら休息して安静にしましょう。

妊娠10ヵ月には、出産に備え、子宮が赤ちゃんとともに下がるので、胃への圧迫が減ってすっきりします。
一方で、膀胱への圧迫が増して、さらに頻尿や尿漏れが起こりやすくなり、恥骨や足のつけ根の痛み、お尻や太ももの痺れを感じる場合もあります。
不快症状によって眠りが浅くなることもあるため、少しでも休めるときに横になりましょう。
妊娠37週からは正期産となり、いつ赤ちゃんが生まれても良い時期に入ります。

妊娠後期には、急にお腹が大きくなりますので、無理をせず、転倒やお腹の張りにも注意しましょう。

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