曜子先生の女性教室

曜子先生の女性教室

毎週火曜よる9:54 OA
知っているようで意外と知らない女性の体について、福田病院の福田曜子先生が皆さんからの質問に答えます。
愛育会 福田病院 産婦人科 福田 曜子先生
OA

「妊娠糖尿病」

妊娠中に、初めて、糖の代謝異常がみつかるものを、妊娠糖尿病といいます。
自覚症状がほとんどないので、定期的な妊婦健診を受けることが重要になります。

妊娠糖尿病は、妊娠中に初めて、血糖値が高い状態が発見された場合に診断される病気で、軽い糖代謝異常のことです。
妊娠前から糖尿病であった場合の『糖尿病合併妊娠』、妊娠中に、明らかな糖尿病であると診断された場合とは区別されます。
近年、高齢出産の増加により、妊娠糖尿病の妊婦さんは、全体の およそ12%と、増加傾向にあります。

妊娠中は、胎盤から分泌されるホルモンの影響で、血糖を正常に保つ『インスリン』というホルモンの働きが抑えられ、血糖が上がりやすくなるため
高血糖になる場合があり、一定の基準を超えると、妊娠糖尿病と診断されます。
妊娠糖尿病は、自覚症状がほとんどないため、妊婦健診の血糖検査で気づく場合がほとんどです。

妊娠糖尿病になると、お母さんは、妊娠高血圧症候群や羊水過多症、早産、流産など、お腹の赤ちゃんは、出生時の低血糖、出生後の呼吸困難、黄疸、低カルシウム血症、巨大児、低出生体重児などのリスクが高くなります。
妊娠糖尿病は、産後には血糖が正常になる場合がほとんどですが、妊娠糖尿病になったお母さんは、将来、糖尿病になる確率が、通常のおよそ7倍、メタボリックシンドロームの発症率も、およそ3倍と高くなるため、注意が必要です。

福田病院では、通院中の妊婦さんが妊娠糖尿病と診断された場合、糖代謝甲状腺内科で、診察と合わせて、食事や運動などの指導を行っています。
また、糖代謝甲状腺内科の患者様を対象に、マタニティビクスも行っています。

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