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「胎盤について」
妊娠中、お腹の赤ちゃんには、まだ内臓器官の働きが備わっていないため、必要な臓器の役割を、すべて胎盤が担っています。
胎盤は、お腹の赤ちゃんが元気に育つために欠かせない、大切な器官です。
受精卵が子宮内膜に着床し、細胞の一部が変化して形成され、子宮の上部に はりつき、妊娠4ヵ月後半の妊娠15週~16週ごろに完成、妊娠週数に伴って、出産まで赤ちゃんとともに成長し、大きくなっていきます。
赤ちゃんの誕生とともに、役目を終えると、軽い陣痛のような痛みがあり、子宮から剥がれ落ち 体外へ排出されます。
胎盤には、大きく分けて5つの役割があります。血液を通して、赤ちゃんに酸素を送り二酸化炭素を受け取る『呼吸』、赤ちゃんに栄養を送る『食事』、赤ちゃんから老廃物を受け取る『排泄』、赤ちゃんを有害な物質から守る『フィルター』、妊娠を維持するために必要なホルモンを分泌する『妊娠の継続』などです。
これら胎盤の役割はすべて、赤ちゃんの『おへそ』と繋がっている、胎盤から伸びた臍帯、『へその緒』を通して行われます。
胎盤に関するトラブルには、子宮口を覆うように胎盤が形成される『前置胎盤』、赤ちゃんが生まれる前に胎盤が剥がれてしまう『常位胎盤早期剥離』、ごく稀なケースですが、出産後に胎盤が剥がれない『癒着胎盤』などがあります。
また、胎盤の機能が低下する『妊娠高血圧症候群』にも注意が必要です。
お腹の赤ちゃんは、胎盤を通して、お母さんの血液中から栄養や酸素などを受け取ります。
赤ちゃんの健やかな成長のためにも、栄養バランスのとれた食事と、ストレスを溜めない生活を心がけましょう。