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『シリーズ水の国』極寒で凍る池に驚きの機能が!【熊本】

特集『シリーズ水の国』です。1年で一番寒くなるこれからの季節、阿蘇では特に冷え込みが厳しくなると、水が凍って北国のような光景を見せることはこのシリーズでもたびたびお伝えしました。その中で以前行って気になっていた場所を再度訪ねました。

氷の上をカモが歩く池です。まだそれほど冷え込みが厳しくなかった5日、熊本県阿蘇地域振興局の大村さんに案内してもらいました。

【郡司キャスター&熊本県阿蘇地域振興局工務課  大村知寛課長】
「これは水源ですか?湧き水?」
「いえ、ここはですね あのう…」

場所は阿蘇市小里にある内牧遊水池です。訪れたこの日の最低気温は氷点下4.5度カモが水面をすいすいと泳ぐ県内どこででも見られる光景でしたが、「数十年に一度の寒気」と言われた6年前に訪れたときはまったく違う景色が広がっていました。

【郡司キャスター】
「おっと、いっぱいいる」

この時、阿蘇市は2日連続で氷点下10度以下を記録。池の表面はほとんどが凍りスケートリンク状態に。わずかに残った水面に500羽はいようかというカモたちが身を寄せ合うという異様な光景でした。

この時、私は思いました。
「どうせ越冬するならもっと暖かいところに行けばいいのに」と。
では、この場所渡り鳥のために造られたかというとそうでもないようで。

【郡司キャスター&大村さん】
「約30年前になるんですけど平成2年の7月にですね梅雨前線豪雨で黒川沿川で
甚大な被害が生じましてその対策として河川の掘削工事や護岸工事を行ってるんですけどそれに合わせて洪水調整をする遊水地というのがありましてその遊水地をこの内牧に造った施設になります」
「治水のための施設ということですか」
「そうです。はい」

施設は黒川の洪水により阿蘇市で甚大な被害が出た1990年、平成2年の豪雨を
きっかけに造られました。約31万立方メートルの治水容量は一般的な25メートルプール580個分です。

道をはさんで南と北2つが連なっていて南側には芝生の広場が、そして北側には湿地環境が整備されました。では大雨の時どのようにして水をためるのでしょうか。

【郡司&大村さん】
「あちらが越流堤といわれる遊水地に入ってくるところの施設になります。でその越流堤から入った水が河川水位が上がっていってここに水がたまっていきます」

越流堤とは周囲の堤防より低く造ってある堤防のことで越流堤より川の水位が上がれば遊水地に水が入る仕組みです。普段は地元の人たちがグラウンドゴルフを楽しむ南側の遊水地もひとたび大雨が降ればこの通り。周囲堤と呼ばれる敷地を囲むようにして造られた堤防の内側まで水をためます。

【郡司&大村さん】
「その後雨がやんで水位が下がっていったときにたまった水を排水する必要がありましてその排水する施設がこちらになります」
「なるほど」

川の水位が下がればたまった水は排水門から川に戻る仕組みです。
県では黒川流域にこのような遊水地を5カ所整備していて大雨に備えています。

【熊本県阿蘇地域振興局工務課 大村知寛課長】
「これまで5回から6回水が入っていますので、その際には下流の水位が下がったりという効果はあったかと思います。土地利用として運動広場だったり憩いの場として湿地環境を造っていますので散策とか運動にご利用いただければと思っています」

極寒で池が凍る内牧遊水池。冬は渡り鳥の憩いの場となり夏は人々の暮らしを水害から守ります。

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