１０６の国や地域の新興企業が参加するビジネスコンテストの九州予選が先日、熊本市でありました。熊本の企業も参加し、１０月にアメリカで開催される世界大会出場を目指してプレゼンしました。

『スタートアップワールドカップ』は、アメリカのシリコンバレーを拠点に投資活動を展開する『ペガサス・テック・ベンチャーズ』が開いている世界最大級のビジネスコンテストです。

６回目となる世界大会の予選が九州で初めて開かれ、その会場に熊本が選ばれました。

この日は、九州予選の共催である熊本市の大西　一史市長と福岡市、北九州市、別府市の市長が新興企業の取り組みなどについて意見を交わしました。

九州予選にはおよそ２３０の新興企業が応募し、書類選考が行われ、ファイナリスト１１社が選ばれました。

直径数ミリ未満の血管をつなぐなど医師の繊細な器具の操作を再現するロボットシステムを開発した企業や、水害の時、水に浮くことで水面を移動できる小型電気自動車を生産・販売している企業などがそれぞれ３分３０秒間のプレゼンテーションを行ないます。

熊本唯一のファイナリスト『ＳｔａｐｌｅＢｉｏ』は熊本大学の勝田　陽介准教授らが起業した企業で、患者が少なく、治療薬が開発されにくい希少疾患などの薬を開発するビジネスモデルをプレゼンしました。

そして審査の結果、『ＳｔａｐｌｅＢｉｏ』が九州予選優勝に輝きました。
【熊本大学工学部　勝田陽介准教授】
「（優勝に）選ばれてただただ感謝の気持ちでいっぱい」「世界の皆さんに希少疾患という残酷な病気があって、（希少疾患）に対して薬をつくっていこうとする会社が
あることを知ってもらえれば…」

『ＳｔａｐｌｅＢｉｏ』はアメリカ・サンフランシスコで１０月、開催される決勝戦で、東京と京都の予選を通過した２社や１０６の国や地域から選ばれた企業と競います。優勝した起業家にはおよそ１億５０００万円の投資賞金が与えられます。