書道やスイーツ作り・・・それぞれの甲子園に挑む高校生【熊本】
この夏「甲子園」と銘打った書道やスイーツ作りの技術を競う2つの大会が開かれました。全国の頂点を目指し、それぞれの甲子園に挑んだ高校生たちを取材しました。
『紙のまち』といわれる愛媛県四国中央市です。
【会場の様子・アナウンス】
「書道パフォーマンス甲子園」
7月に『書道パフォーマンス甲子園』が開催されました。
予選に応募した高校は全国から109校。各ブロックを勝ち抜いた23校が出場しました。
九州ブロック1位は熊本中央高校書道部。全国大会は初出場です。
【演技の様子】
6分間の制限時間で縦4メートル、横6メートルの大きな用紙に自分たちが伝えたいメッセージなどを書きます。
文字の美しさや筆遣いの正確さ、パフォーマンスの構成や表現力などを競います。
【熊本中央高校書道部 堀本 真琴 部長】
「この舞台は私たちの憧れで、この舞台に立てたことがうれしく思います」「きついこととか困難があったが、ここまでみんなとやってこられてよかったなと思います」「自分を信じて、みんなを信じて、筆の一歩一歩を大事にして最後まできれいに書きました」
【熊本中央高校書道部 上田 香音 副部長】
「今まで支えてくださった先生方や書道部を成長させてくれた先輩方、そして保護者のみなさんとこのメンバーに感謝の気持ちを伝えたいです」
入賞には届きませんでしたが、審査員からは、初出場とは思えない堂々とした演技だったことや書道の基本に忠実な点が評価されました。
一方、こちらは福島県楢葉町と広野町にあるJヴィレッジ。
先月、『スイーツ甲子園』の姉妹コンテスト『ふくしまチャレンジカップ』が開催されました。
東日本大震災からの復興をスイーツの力で応援しようと去年、始まりました。
大熊町のキウイや富岡町のパッションフルーツ、楢葉町のサツマイモ、広野町のバナナ。
4つの町で生産された食材を使ったレシピが募集され、全国の高校から712組が応募。
慶誠高校洋菓子部が2つの部門で決勝大会に出場しました。
本田 美月 さんと坂越 椿姫さんは、富岡町産のパッションフルーツを使い、ムースを作ります。
パッションフルーツの酸味をバニラの甘さで調節し、夏に食べやすいさわやかな甘みを表現しました。
井元 ひよりさんと毛利 美琴(みこと)さんは広野町産のバナナでタルトを作ります。
サクッとした食感にするためタルトの生地は3ミリ。バナナとキャラメルの濃厚な味わいにしつつ、ヨーグルトクリームでさっぱりとさせました。
審査の結果、2チームとも最優秀賞に選ばれました。
【慶誠高校洋菓子部3年 坂越 椿姫さん】
「慣れない環境で緊張もしたけど、私たちらしい姿で楽しくできたので、よかったです」
【慶誠高校洋菓子部3年 本田 美月さん】
「捜査員の方たちに『おいしい』と言ってもらえて、うれしかったです」
【慶誠高校洋菓子部3年 毛利 美琴さん】
「慣れない場所で、不安なことやトラブルもあったけど、時間内にスイーツを完成できてよかったです」
【慶誠高校洋菓子部3年 井元 ひよりさん】
「少しでも復興のお手伝いができたと思うので、よかったです」
彼女たちは、審査員のシェフとともに新たに福島県産の食材を使ったスイーツを開発し、東京で開かれるイベントで販売するということです。
2つの「甲子園」大会に全力で挑んだ高校生たち。
来年も後輩たちがそれぞれの頂点を目指します。