九州の消防士たちがロープ使って自主訓練 人命救助の技術力アップ目指す【熊本】
消防士たちが組織を超えて集まり、人命救助の技術力アップを目指します。
九州各地の消防士たちがロープを使った自主訓練に取り組みました。
【阿蘇広域消防本部 重石 兼吾 消防士長】
「人間、必ずミスします。道具が増えるとミスが増える。それを防ぐにはダブルチェックしかない」
この活動は、県内11の消防本部の有志でつくる団体『熊本ファイヤーアクティビティ』が現場でのノウハウなどを共有しようと2015年から行っているものです。
【熊本ファイアーアクティビティ代表 山鹿市消防本部 荒木 真 消防司令補】
「要救助者の方のためにやっていることなので、この技術がもっと共有化されて、安全に要救助者を救出するというのが一番の狙い」
この日は熊本や福岡、長崎、宮崎、鹿児島の73人の消防士が参加しました。
自主訓練のテーマは『救助用のロープの使い方』。
消防士たちは山や川、海などで起きる事故の際、要救助者を安全な場所に運ぶためにロープを使用します。
【実技演習の様子】
講師には、日頃、ほかの消防本部に比べて山や斜面などでの救助活動が多い阿蘇広域消防本部の隊員が招かれ、ロープを柱に固定する方法や、高い場所でのロープを使った救助方法を説明しました。
「100メートル上でも2メートル上でもやる手技を身につけてください。それが一番大事です。それが安全につながります」
【天草広域消防本部 松本 理央 消防士長】
「天草では全然使っていない技術があるので、たくさん勉強して帰りたい」
【山鹿市消防本部 北原 雅崇 消防士長】
「こういう色々な人が集まるところで知識を教えてもらえるのでとても助かりました」
自主訓練会は年に5回程度開催されていて、9月6日には相良村の川でも水難事故を想定して行われています。
【熊本ファイアーアクティビティ 代表 山鹿市消防本部 荒木 真 消防司令補】
「消防の境界を超えた技術が必要になってくると思うので、実際の現場でも使うことで、個人のスキルを磨いていってほしい」
熊本ファイアーアクティビティは次回、火災現場での対応を学ぶ自主訓練会を行う予定です。