確定死刑囚から無罪になり4年前に亡くなった免田栄さんが獄中で 読んでいた本が寄贈【熊本】
国内で初めて確定死刑囚から無罪になり、4年前に亡くなった免田栄さんが獄中で
読んでいた本が『免田栄文庫』として熊本大学に寄贈されました。
死刑を宣告された免田さんが読んだ本は1000冊を超え、人間とは何かを探求し続けた軌跡を知ることができる貴重な資料として一般公開も予定されています。
「無知は恐怖を生み、知識は確信を与える」
人間の歴史を説く専門書を赤鉛筆でなぞったのは、1948年に発生した免田事件で死刑囚となり、34年をかけ再審無罪を勝ち取った免田 栄さんです。
事件を担当した元記者などでつくる資料保存委員会が遺族から託されたのは
およそ1000冊に及ぶ免田栄文庫。
免田さんが支援者などを通じて差し入れを受け、獄中で読んだ本が25日、熊本大学に寄贈されました。
【免田事件資料保存委員会 高峰 武 代表】
「読書がどれほど精神を高めてきたか。一級の資料群だ」
生命、宇宙、植物、法律…死を宣告された免田さんの知識欲に驚かされる蔵書です。
【牧口敏孝さん】
「死と隣り合わせの死刑囚の日常生活で、知的好奇心を最大限に発揮して本を読んでいた免田さんにとって、読書は生きることだった」
人間とは何か?死とは何か?
免田栄文庫は現在も、目録作成の作業が続けられ、熊本大学では今後、一般公開を
予定しています。