熊本市の認定こども園で、園児に暴行を加えた罪に問われた元教頭の裁判で、最高裁判所は上告を棄却する決定を出しました。

これにより罰金２０万円の有罪判決が確定することになり、被告の弁護人は２６日、会見を開きました。

この裁判はおととし３月、熊本市東区にある認定こども園で、当時、教頭だった臼杵 洋子 被告（６６）が、当時５歳の園児の左頬を手のひらで２回たたいた暴行の罪に問われたものです。

臼杵被告は、無罪を主張しましたが、一審の熊本地裁で罰金２０万円の有罪判決を受け控訴。

二審の福岡高裁も一審判決を支持し、臼杵被告の控訴を棄却したため、被告側は上告していました。

最高裁・第二小法廷は、今月１８日付で臼杵被告の上告を棄却。これにより罰金２０万円の有罪判決が確定することになります。

この決定を受け、被告の弁護人が２６日、会見を開きました。

【田尻 和子 弁護士】
「冤罪を生まないために刑事訴訟法があり、憲法があるということであれば、それに反するような判決ではないかと残念でたまらない」

また、田尻弁護士は「あまりにも早すぎる棄却決定だ」とし、「弁護団としては冤罪だと思っている」と述べました。