熊本大学発の電動スクールバス実証事業が『気候変動アクション大賞』など受賞【熊本】
地域の課題を解決しようと熊本大学がおととしから県内で行ってきた電動スクールバス実証事業が2つの賞を受賞しました。
電動スクールバスは子どもたちの登下校時の走行だけでなく、夜間の電力を補い、災害時には移動可能な非常電源としても活用できます。
【熊本大学院 先端科学研究部 松田 俊郎 特任准教授】
「脱炭素化、エネルギーの地産地消、強靭化、過疎地交通などの地域課題の解決と、導入が遅れている電動マイクロバスの普及を目的として、全国初となる電動スクールバスを開発し、その実用性と効果を実証し、社会実装を可能としている」
熊本大学で2013年から電動バスの研究開発をしている松田 俊郎 特任准教授です。
熊本大学は、全国初となる電動スクールバスの実証試験を2020年7月の豪雨災害から復興を進める球磨村で、おととしから2年間、行いました。
電動スクールバスは、日中に太陽光発電で充電、その電力で子どもたちの登下校時に走行し、夜間は地域への電力に活用できます。
それだけでなく、災害時に走る非常電力として、避難所の電力を賄います。
この事業が10月、電気科学技術分野における業績を表彰する『電気科学技術奨励賞』を受賞。そして12日、環境省の『気候変動アクション大賞』に選ばれました。
【松田 俊郎 特任准教授】
「自信を持って<電動スクールバスがこれから地域に必要な技術>と発表させていただいた。今後の課題だが、電動のスクール、マイクロバスはまだ世の中に出ていない。最初は非常に価格が高い。これを国の補助金を使いながらどのように広めていくか、電動のスクールバスやマイクロバスの良さを企業や自治体にどう広げていくかが課題。熊本大学から継続の情報発信を進めていきたいと考えている」