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人吉市の老舗旅館が移転先で再出発 4年前の豪雨で甚大被害【熊本】

4年前の7月豪雨で甚大な被害を受け、別の場所で再建を進めていた人吉市の老舗旅館が11月、営業を再開しました。

17日開かれた内覧会には人吉市内の温泉宿の女将らが駆けつけ、再建を祝いました。

【手石方律夫カメラマン】(2020年7月4日)
「人吉市内は川のようになっています」

【一富士旅館 松田 諭 さん】(2020年7月4日)
「やばい、車が流される」

これは、4年前のあの日、旅館の上の階から撮影された映像です。

人吉市の中心部にあった大正時代創業の老舗旅館『一富士旅館』。

2020年7月の豪雨で近くを流れる球磨川が氾濫し、約5メートルの高さまで水に漬かるなど甚大な被害を受け営業できなくなりました。

【一富士旅館 女将 松田 淳子 さん】
「小さい旅館だったので、このままでは営業再開は難しいと思っていた」

その後、旅館を含む周辺一帯が土地区画整理事業の対象となったため、元の場所から約4キロ離れた山間の静かな地区に移って再建を進めていました。

新たに完成した旅館には、テラス付きや和モダンタイプの部屋など合わせて8棟の客室が設けられています。

客室は全て離れで、それぞれの部屋に露天風呂が付いています。

【一富士旅館 女将 松田 淳子 さん】
「お客さまがゆっくりくつろいでいただいて人吉のまちを知っていただく場所にできればいいなと」

一富士旅館の営業再開で、4年前の豪雨で被災した人吉市内の宿泊施設の復旧はほぼ完了した形です。

17日の内覧会には、人吉市内の温泉宿の女将でつくる『さくら会』のメンバーも駆けつけ、営業再開を祝いました。

【人吉温泉女将の会・さくら会 有村 政代 代表】
「メンバー全員が営業再開できたのがものすごくうれしい。『SL人吉』も戻ってきたし、肥薩線の復旧はこれからだけどみんなで頑張っていきたい」

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