生活保護受給者のカードを使って5万円を引き出した疑い熊本市職員の男逮捕【熊本】
10月、不正に入手した生活保護受給者のキャッシュカードを使って現金5万円を引き出し盗んだ疑いで熊本市職員の男が28日逮捕されました。男は、容疑を否認しています。
窃盗の疑いで逮捕されたのは、熊本市東区桜木に住む中央区役所保健福祉部の会計年度任用職員 森永 一行容疑者(68)です。
警察によりますと、森永容疑者は10月1日、不正に入手した高齢の女性名義のキャッシュカードを使って中央区坪井にあるコンビニエンスストアのATMで5万円を引き出し盗んだ疑いが持たれています。
女性から「キャッシュカードがない」と相談を受けた知り合いの女性が10月16日、警察に通報し事件が発覚。
警察が口座を調べたところ、女性に身に覚えのない現金の引き出しがあり、ATMの防犯カメラに犯行の様子が映っていたことから森永容疑者を特定し28日逮捕したということです。
警察の調べに対し、森永容疑者は「女性からキャッシュカードを借りて頼まれたから引き出した」と供述し、容疑を否認しています。
一方、女性は警察に対し、「森永容疑者に『お金を下ろして』と頼んでいない」と
話しています。
女性の口座には10月以降、不正に金を引き出されたとみられる記録が数件あり、
警察は余罪があるとみて調べています。
熊本市によりますと、森永容疑者はケースワーカーとして生活保護受給者の支援などを担当。
女性の生活状況などを定期的に確認していて、事件前日にも女性の家を訪れていた
ということです。
職員の逮捕を受け、熊本市は、「事実関係を調査し厳正に対処する」とコメントしています。
熊本市ではこれまでにもケースワーカーが生活保護受給者から金をだまし取る事件が発生。
再発防止策などが盛り込まれた最終報告書が今年3月に大西市長に提出されています。