地下水の水位を監視するシステムの運用を先行して12月下旬から始める【熊本】
菊陽町にある台湾の半導体製造大手、TSMCの第1工場が本格稼働するのを前に
課題となっている地下水保全に向け新たな動きです。
熊本県は28日菊陽町など2箇所の観測井戸で地下水の水位を監視するシステムの運用を先行して12月下旬から始めると発表しました。
【木村知事】
「今回はちょうどTSMCの子会社JASMの第1工場の本格稼働が間近に控えている。県民の皆さんに私たちの地下水保全に向けた動きの情報発信をして県民の安心が実現していくように頑張っていこう」
熊本県は、TSMCをはじめとした半導体関連企業の集積に伴い課題となっている
地下水の保全に取り組むため今年5月に推進本部を設置。
県内に34箇所ある既存の観測井戸を改修し、地下水の水位をホームページで確認できるシステムの構築を進めています。
県庁で開かれた第2回推進本部会議では菊陽町のセミコンテクノパークと県庁敷地内の2箇所の観測井戸について先行して監視システムの運用を開始。
12月下旬から地下水の水位がリアルタイムで分かるデータをホームページで公開すると発表しました。
また、セミコンテクノパーク周辺の合志市にも新たに観測井戸を設置し来年3月までに監視システムの運用を始めるということです。
【木村知事】
「地下水の水位を常時閲覧できる観測井戸のホームページ公開が12月中にはできるという目途を示してくれたので、県民に対して正確な情報発信に非常に資する取り組みが進んだと思っている」
このほか28日の会合では昨年度始まった白川中流域の冬の湛水事業の効果が発表されました。昨年度は実績で200万トン今年度は340万トンの地下水を生み出す見込みいうことです。