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若者たちに農業の魅力を 学生がレンコン農家で収穫・加工・調理を体験【熊本】

若者に向けて農業の魅力を発信する新たなプロジェクトが始まりました。県内の大学生が11月、宇城市の農家を訪れ、レンコンの収穫から加工、調理までを体験しました。

【農水省九州農政局 チャレンジチーム 田中 友紀乃さん】
「『AGREAL(アグリアル)』はアグリカルチャーとリアルを掛け合わせたもの。生産から加工流通、消費までの一連の流れを農業のリアルを体験してもらう企画になっている」九州農政局の若手職員らでつくるチャレンジチームが新たに立ち上げた学生参加型のプロジェクト『AGREAL(アグリアル)』。

農産物の生産から消費までの〈農業のリアル〉を学生が体験し、農業に関心を持ってもらうのが狙いです。

11月、熊本県内の大学生を対象に初めて体験イベントを開きました。この日は宇城市でレンコンなどの生産、加工を行っている『ナカドモファーム』を訪問。

胴長を着て、レンコンの収穫を体験しました。

泥に足を取られ、水を張った畑を歩くのも一苦労の学生たち。農家の手ほどきを受けながら自分の手でレンコンを収穫すると、笑顔がこぼれました。

【参加した学生】
「実際に体験したほうが身に染みるし、頭にも入るかなと思って(参加した)。実際にやってみないと大変さなどが分からなかったので、やってみて良かった」

学生たちはレンコンの出荷作業も体験しました。

【出荷作業やりとり】
「ある程度、切れ目を入れたら折れる。傷んでる部分もあるので、それを包丁で取り除く」

レンコンの節に生えている黒い根を包丁で取り除き、サイズごとに選別しました。

九州農政局チャレンジチームのメンバーが、体験する学生の姿を撮影します。

【九州農政局 チャレンジチーム 小田 恭崚さん】
「広く一般の方にも農業の魅力を知っていただきたいので、SNSを利用して情報発信していこうと考えている」

ナカドモファームでは、規格外のレンコンを加工していて、その施設も見学しました。

【中塘 万格人 社長】
「いかに規格外の品物を付加価値を高めるというのが6次産業化のいいところ。食品を無駄にしないSDGsにつながっていく」

【参加した学生】
「後味がトウモロコシみたいな甘味がして、すごくおいしい!」

【ナカドモファーム 中塘 万格人さん】
「食料自給率が日本は30%前後しかないので、今から若い人たちが日本の食料をもう一回考え直すいいチャンスになってくれれば」

翌日は、収穫したレンコンを使った調理実習です。

【中塘 直美さん】
「すりおろしのレンコンを使った料理を準備しているので、形を変えればいろんな料理に、いろんな味に変身することを勉強してもらって、一つでも家庭で作っていただけたらいいかなと思う」

ナカドモファームの中塘 万格人 社長の妻で『ふるさと食の名人』の直美さんが講師を務めます。

学生たちは、すりおろしたレンコンを使った磯部揚げや熊本の名物、辛子レンコンなど5品を作りました。

【参加した学生】
「レンコンの穴の中に辛子を入れる方法を知らなかったので、押し付けてやるというのは面白かった」自分たちで作ったレンコン料理の味は。

【参加した学生】
「おいしい!レンコンを感じる」

【中塘 直美さん】
「栄養分が皮のところにたくさんあるのでその部分を食べてほしいので、なるべく皮はむかないように、ゴミも減るし、食べきってほしいので皆さんに伝えている」

【参加した学生】
「農家が減っている問題を自分のこととして捉えることができたので、いい体験になった」

参加した学生たちは今回のプロジェクトを通して農業の大変さややりがい、食の大切さを学びました。

九州農政局は来年3月までに、今回と同じような学生参加型のイベントを開催する予定です。

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