去年の運行トラブル16件 大西市長「新生・熊本市電を作っていく」【熊本】
去年、運行トラブルが相次いだ熊本市電、10日専門家による最終的な検証報告書が
提出されました。受け取った大西市長は開業101年の今年、「新生・熊本市電を作っていく覚悟だ」と述べました。
10日は検証委員会の吉田道雄会長が熊本市の大西市長に報告書を手渡しました。
【吉田道雄会長】
「コミュニケーション不足が目立つ。そこが一番」
去年1月以降、運行トラブルが相次いでいる熊本市電。
第三者の専門家による委員会が発足し去年5月に検証が始まりました。
市交通局はその後の委員会の指摘に基づき監督職員による添乗指導や、新たな安全統括管理者の設置などできることから採り入れてきたもののトラブルは止まらず、去年大晦日の脱線事故まで1年間で合わせて16件に上りました。
10日提出された最終的な報告書で検証委員会は独自に行った運転士を含む職員へのアンケートや聞き取りを基に「運転士の声がトップまで届いていない」一方で「必要な情報が現場まで適切に伝わっていない」と問題点を指摘。
その上で『相互信頼の醸成』や『部署間の風通しの改善』『意識と行動の改革』などを提言しました。
【吉田道雄会長】
「〈何やってんだ〉という非難や攻撃より、むしろ〈100年を見据えて頑張ってほしい〉というつもりで申し上げました」
【大西一史熊本市長】
「新生の熊本市電を101年目からつくっていくという覚悟で取り組んでいきたいと
思っている」
熊本市交通局は10日提出された報告書は全職員で共有するとしています。