熊本市電の運行トラブル相次ぎ JR九州の安全管理担当者が市電の運転士らに安全講話
熊本市電で脱線や信号無視など運行トラブルが相次いでいることを受け、再発防止への取り組みです。
熊本市交通局はJR九州の安全管理の担当者を招き、運転士などの乗務員を対象とした安全教育講話を開きました。
安全教育講話には、熊本市電の運転士など乗務員約30人が参加しました。
熊本市電では、脱線や信号無視など去年1年間で16件の運行トラブルが相次いでいて、熊本市交通局は改めて安全に対する意識向上を目指し、一連のトラブル後、初めて外部から専門家を招いて講話を開きました。
【JR九州熊本支社安全推進室 中島 正太 課長】
「プロとしてエラーをいかに少なくするかが大切。物を指して喚呼することで、記憶力・安全度が高まる。それを習慣化することでミス防止につながるサイクルになる」
講話を行ったJR九州熊本支社の中島 正太 課長は、九州新幹線の運転士1期生で、運転士などの乗務員管理も行ってきた経験から、基本動作の指差し確認の重要性を説明。
「声を出して指差し確認を行うことでエラーは6分の1になる。どれだけ技術が進歩しても、指差し確認に勝るものはない」と話し、「形式だけの基本動作ではなく、目的をもってやることが大事」と呼びかけました。
熊本市交通局では今後、JRの社内講話に乗務員を参加させるなどして安全意識の向上に取り組んでいきたいとしています。