地下鉄サリン事件から30年 熊本県警と消防によるテロ想定の合同訓練
1995年3月に多くの死傷者を出した地下鉄サリン事件から間もなく30年です。
サリンが使われたテロを想定した県警と消防の合同訓練が23日行われました。
「熊本電鉄のバス車内で男がビニール袋を破り液体が流れ出た」という通報で訓練は始まりました。
熊本北合志警察署と県内2つの消防本部から約110人が参加したNBCテロ対処訓練。
発生から30年がたつ地下鉄サリン事件の風化を防ぎ、大阪万博に備えようと、「サリンがまかれた車内で複数の負傷者が出た」という想定で実施されました。
現場では、県警と消防が設置した指揮本部での情報共有や、サリンを洗浄し治療の優先度を決めるトリアージを行い、搬送する手順を確認しました。
【熊本北合志警察署 岩下 桂巳 警備課長】
「短時間の訓練だったが、各機関が連携して対処できてよかった」
訓練には、県内の公共交通事業者も見学に訪れ、不測の事態に備えた今後の社員教育に役立てたいとしています。