『子どもの出自を知る権利』検討会 報告書3月公表へ【熊本】
次は熊本市と慈恵病院が共同で設置し議論している『子どもの出自を知る権利』についての検討会です。焦点は「なぜ実の親が育てられなかったのか」といった情報をどう扱うかです。報告書は3月公表されることになりました。
【2月2日(日)慈恵病院】
検討会は、『こうのとりのゆりかご』に預け入れられたり『内密出産』で生まれた赤ちゃんの出自を知る権利を保障するためおととし5月に設置。
これまで子どもへの真実告知のあり方、出自情報の範囲、開示手続きなどについて議論していて、当初は去年12月に報告書として公表する予定でしたが、今年3月に延期し、2日、最後の議論を行って総意をとりまとめました。
非公開で行われてきた検討会終了後の会見で、委員は情報開示ができる子どもの年齢や開示する情報について次のように述べました。
【床谷 文雄 委員(奈良大学教授)】
「(子ども本人が)情報開示を請求できる年齢を何歳に設定するか報告書の中で何歳にするかは一応、意見の統一をしました」
【柏木恭典委員(千葉経済大学短期大学部教授)】
「どういう理由で自分は生まれ実親の下でないところで育ったのかという情報は、子どもに属する情報なのか、それとも(産んだ)母の情報なのか、線引きが難しく、委員の中でも意見がバラバラでかなり白熱した」
情報をどう扱うか、報告書はこれから内容の最終的な精査を行い3月21日に公表されることになりました。