熊本の歴史や文化、地域が抱える課題を学ぶ「熊本型ワーケーション」を体験
学びと観光を合わせた取り組みです。観光地などで熊本の歴史や文化、地域が抱える課題を学んだりする熊本型ワーケーションの体験イベントが先日、水俣市で開かれました。
この取り組みは、熊本県などが新たな観光モデルをつくり、交流人口の拡大につなげようと企画したものです。
水俣市の湯の鶴温泉で開かれた体験イベントには、県内外の企業などから約20人が参加しました。
熊本型ワーケーションとは、住民と交流し、歴史や文化を学び、地域が抱える問題を一緒になって解決しようという学びと観光を組み合わせた独自のプログラムです。
一行は湯出七滝散策路の整備に向けて出発。
大小7つの滝が点在し、水俣市随一の滝の名所とされる全長1キロほどの散策路です。
これまで地元の人たちが管理してきましたが、住民の高齢化に伴い整備が難しくなり、地域の課題となっています。
【水俣市十五区自治会 松永 豊 会長】
「湯出地区の水源が大滝にあり、(集落まで)水道を引っ張っている。大雨が降ると道路がやられちゃう。重機は持ってこられないし、人の手でやるしかない」
参加者たちは豊かな自然を楽しみながらも大雨による土砂崩れの現場で足を止めると、地域の人たちと協力しながら復旧作業に取り組み汗を流しました。
【参加者】
「階段だった。階段いいですね」
【参加者】
(滝の写真を撮っている男性)「気持ちいいですね。心がリフレッシュしました。すっきりします。体を動かして(地域が)きれいになってくるのもうれしいですし、(滝を見て)落ち着ける空間もいいなと思いました」
【参加者】
「日ごろのストレスが全て吹き飛んで楽しかったです。ネットに、おいしいお店とか宿とかいろんな情報は載っているが、(熊本型ワーケーションは)人と触れ合えるし、関われるし、非常に面白かった」
【水俣市十五区自治会 松永 豊 会長】
「人口減少と高齢化で若い人たちがいないんです。ワーケーションといういい話をいただいたので、活用しない手はないと喜んでいるところです」
【県観光文化部観光振興課 藤芳 純 課長補佐】
「(熊本ワーケーションの普及は)地域課題の解決や活力の増大にもつながると思うので、県としても、より一層取り組みを進めていきたい」
学びと観光を合わせた熊本型ワーケーション。
参加者と地域住民の交流に県の担当者も手応えを感じたようで、今後も継続していくとしています。