国の補助方針に・・・熊本市電の全国交通系ICカードタッチ決済導入どうなる?
県内のバスと熊本電鉄電車では去年、全国交通系ICカードを廃止して2月、『タッチ決済』が導入されました。
全国交通系ICカードの「機器更新の費用が高額」だということでバス各社はそれよりも安いタッチ決済システムを導入。
それをふまえて6日は、決済手段の方針がまだ決まっていない熊本市電に関するニュースです。
高額な更新費用がネックとなり熊本市電もいったんは全国交通系ICカードの廃止の方針を示しました。
しかし去年6月、市議会が「市電については慎重かつ丁寧な検討を行うこと」と求め、決議を提出。
これを受け、熊本市は市電について、まだ正式な方針を出していません。
そうした中、6日の熊本市議会地域公共交通に関する特別委員会で市側がある報告をしました。
【6日の市議会特別委員会 交通企画課】
「来年度の国の支援制度において、これまでは機能向上を伴わない『単純更新』は補助対象にはならなかったが、今回対象となる旨の方針が示された」
これまではなかった全国交通系ICカードのシステム更新への国の補助が、新年度、対象となる可能性が出てきたというのです。
【齊藤 博 委員】
「来年度のいつまでに結論を出さないといけないのか」
【市交通局総務課】
「システム保守期限は令和8(2026)年3月末となっている。それまでに方針を決定した上で必要に応じて機器入れ替えが生じる」
【上野 美恵子 委員】
「検討する余地がありますよね」
【井本 正広 委員】
「全国が手を上げるのではないかと思うので厳しいがしっかり対応できればと思う」
【上田芳裕委員】
「10カード(全国交通系IC)が残ることも検討の一つと思う。市民の声をしっかり反映した検討となるよう努めてほしい」
【市交通局総務課】
「市民の声を拾い上げられるように努めたい」
補助対象や割合など新年度初めに示される予定の国の補助要綱をにらみながらの検討が始まることになりました。
熊本市電の運賃決済の現状として6日示されたのが今年1月現在のデータ。
決済手段がこちらです。
市電は今、本当にさまざまな決済ができる状況です。
●全国交通系ICカード34.3%(定期含む)●現金23.6%●くまモンのICカード(おでかけIC含む)17.8%●モバイル定期8.0%●QRコード5.5%●1日乗車券など4.9%●タッチ決済4.8%
アンケート実施の話もお伝えしましたが、検討のポイントは今後示される『国の補助の方針』、そして現在、くまモンのICカード、タッチ決済、現金の3つの手段となっている『バスでのサービスの状況』、それに『利用者のニーズ』をどう踏まえるかとなりそうです。新年度初めから議論が活発化しそうです。