熊本県の空港アクセス鉄道整備計画 最新の需要予測など9月議会で公表へ 沿線の環境変化踏まえ先延ばし
熊本県が整備を計画している空港アクセス鉄道について県は、最新の需要予測や収支の採算性などを9月議会で公表すると明らかにしました。
当初は今議会で公表する予定でしたが、物価高騰や沿線の人口増加など大きな環境変化が起きているとして、より正確なデータを県民に示したいとしています。
空港アクセス鉄道はJR豊肥線の肥後大津駅から熊本空港までの約6.8キロを結ぶ計画で、2034年度の開業を目指しています。
県は3年前、概算事業費約410億円、熊本駅からの所要時間は最短39分、需要予測を1日最大約5500人とする調査結果を公表。
国への鉄道事業の許可申請を年内に行うことからルート案を含めた最新のデータを今年度中に公表するとしていました。
しかし、12日の県議会特別委員会で…。
【熊本県空港アクセス鉄道整備推進課 猪原 英次 課長】
「豊肥本線沿線の急速な企業進出や開発計画があり、鉄道事業化申請までの間にさらに時間をかけて適正に反映させることが一番重要だと考えております」
こう述べた上で、今年度中の詳細なデータの公表を見送るとし、新たな概算事業費や需要予測、収支の採算性などを今年の9月議会で示すと明らかにしました。
一方、都市計画決定の手続き上、7月に住民説明会を予定していることから、『ルート案』については6月議会で先に公表するとしています。
県は2027年度着工、2034年度の開業を目指す事業全体のスケジュールに影響はないとしています。