急性アルコール中毒
短時間に大量のお酒を飲むことにより血中のアルコール濃度が急上昇して、脳に影響を与える状態のことを急性アルコール中毒と言います。具体的な症状として、意識レベルが低下し、嘔吐、呼吸状態が悪化するなど危険な状態に陥ります。
酔いの程度は血中アルコール濃度と関係します。
酩酊期になると注意が必要です。
酩酊期は、小脳まで麻痺が進み、千鳥足になったり何度も同じことをしゃべる、呼吸が早くなる、吐き気嘔吐が起こります。
泥酔期になると、海馬まで麻痺が広がり、そのときの記憶ができなくなります。つまり、まともに立てなくなり、意識がはっきりしない、言語がめちゃくちゃになります。
最も危険なのが昏睡期と呼ばれ、脳全体が麻痺し、呼吸中枢も危険な状態になり死にいたることがあります。
酔いつぶれた人を介護するときは・・・
①一人にせず、誰か必ず付きそってください
②仰向けに寝かせると嘔吐したもので窒息する可能性があるため、顔を横に向かせて寝かせましょう。
③急性アルコール中毒になると体温が下がります。上着や毛布などをかけて保温しましょう。
意識がある場合は水やお茶、スポーツドリンクなどを飲ませ、血中アルコール濃度を下げるのも有効かもしれません。
ただ、
①意識がない。ゆすっても、呼びかけに反応しない
②全身が冷え切っている
③呼吸がおかしい
④大量の血や食べ物を吐いている
⑤倒れて口から泡を吹いている。
このような場合はすぐに救急車を呼んでください。
急性アルコール中毒は自分の意思や周りの環境で必ず避けられる病気です。一気飲みを「しない、させない」。お酒はゆっくり、おいしさを味わいながら適量を心がけ楽しく飲みましょう。