菊陽町に進出した台湾の半導体製造大手、ＴＳＭＣについての講演会が２７日、熊本市で開かれました。講演会では、台湾の経済ジャーナリスト、林宏文（リンコウブン）さんがＴＳＭＣが熊本に進出した理由や今後の展望について語りました。

熊本学園大学などが開いた講演会にはＴＳＭＣを３０年以上にわたって取材している台湾の経済ジャーナリスト、林宏文（リン コウブン）さんが出席。

『ＴＳＭＣはなぜ熊本を選んだのか？』というテーマで講演しＴＳＭＣが日本国内で初めてとなる工場を菊陽町に建設した理由について語りました。

【林 宏文さん】
「熊本の水資源の豊富さ、エネルギー供給の安定性もありますがそれ以上にソニーや三菱など多くの産業が強い基盤を持っていて、この環境がＴＳＭＣが熊本を選んだ大きな理由ではないかと思っています」

また、林さんは、「日本の半導体産業の弱体化」について触れ、ＡＩを積極的に取り入れていくことや九州と台湾のそれぞれの強みを生かす『日台シリコンアイランド連盟』を設置することを提言しました。

一方、林さんはＴＫＵの取材に対し、「第３工場の熊本進出について可能性はある」とした上で「どのように現地の産業・企業と結びつくのかが最終的なカギになる」と話しました。