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『乙女塚』で慰霊祭 水俣病で犠牲となった全ての命に哀悼の祈り【熊本】

慰霊式と同じ時刻、鹿児島との県境近くにある水俣市の『乙女塚』では、第1次訴訟の原告でつくる『水俣病互助会』が独自に慰霊祭を営みました。

『乙女塚』は水俣病の犠牲となった全ての生き物の御霊をまつり祈りの場としようと、1981年に造られ、毎年5月1日に慰霊祭を開催しています。

1日は、胎児性患者の坂本しのぶさんなどが焼香し、水俣病で犠牲となった全ての命に哀悼の祈りを捧げました。

【胎児性患者 坂本しのぶさん】
「水俣病の被害者のことを覚えておいてほしい。5月1日のこと、死んだ人のことを
覚えておいてほしい」「水俣病は終わっていないと思う」

【水俣病被害者互助会 佐藤 英樹 会長】
「国と県は水俣病を早く終わらせようとしている。「水俣病が公害の原点」と言いながら国と県は何もやってきていない」

なお木村知事は、1日朝10時ごろ両副知事などと一緒に「乙女塚」を訪問。祭壇に花を手向けました。

【木村 知事】
「多くの犠牲になられた人々の御霊に衷心より哀悼の意を表すとともに、これからも患者・被害者にしっかりと寄り添い続けることをお誓い申し上げた」

坂本しのぶさんとも面会し言葉を交わしました。

【坂本しのぶさん】
「(私たち患者の)面倒をちゃんと見てください。よろしくお願いします」

【木村 知事】
「しっかりと寄り添っていくので安心して暮らしてください」

公健法に基づく水俣病の認定患者は熊本・鹿児島両県で合わせて2284人。

認定申請して処分を待っている人は1413人に上っています。

熊本県344人鹿児島県1069人一方で、多くの未認定患者が補償や救済を求め、全国各地で裁判を続けています。

公式確認から68年。水俣病は今なお全面解決の道筋すら立っていません。

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