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北朝鮮が衛星発射予告 万が一の備え【熊本】

北朝鮮が22日の午前0時から12月1日までの期間に人工衛星を打ち上げるロケットを発射すると予告しました。事実上の弾道ミサイル発射とみられる今回の予告。万が一の際の備えについて取材しました。

【岸田 総理】
「不測の事態にも備えて自衛隊のイージス艦や沖縄のPAC3部隊は必要な態勢を構築している」

北朝鮮が人工衛星を打ち上げると予告した期間は、22日の午前0時から12月1日の午前0時までの間です。

北朝鮮はロケットが落下する地点として、8月に発射した際と同じ黄海、東シナ海、ルソン島東の3カ所を指定していて、日本の南西諸島の上空を通る軌道とみられます。事実上の弾道ミサイル発射となる今回の予告。

弾道ミサイルが発射された場合に、日本の領土・領海に落下、もしくは通過する可能性があるときには、政府が関係する地域の住民に対して、Jアラート・全国瞬時警報システムを使用して避難を呼びかけます。

こうした緊急情報が出された場合、取るべき行動について専門家は…。


【防災システム研究所 山村 武彦 所長】
「ミサイルが発射された場合の対応策は、自分がいる近くの場所の安全な場所はどこなのか考えること」

山村武彦所長によりますと、近くに地下街や地下駐車場など地下施設があれば、そこに避難。近くに地下施設がない場合には、できる限り頑丈な建物の1階の窓がない部屋を選んで避難することが大事だと指摘します。

【防災システム研究所 山村 武彦 所長】
「周囲に(建物など)何もない場合は寝そべって、目をつむって耳をふさぐ。立っている方が被害を受けやすい」

国は、弾道ミサイルが飛来することを想定した住民避難訓練を全国各地で実施。

県内では、ことし8月に水俣市で訓練が行われたほか、来年2月には熊本市でも予定されています。

こうした中、ミサイルから身を守る『シェルター』への関心が高まっています。

【佐藤 勇樹さん】
「世界情勢が混乱してきて、東アジアにも飛び火する恐れがあると思って家族も小さい子供も含めていますし、安全確保のため念のため」

熊本市北区に住む佐藤 勇樹さんはことし9月、自宅の横に『シェルター』を設置しました。

高さ2.4メートル、幅2メートル、奥行き4メートルのコンクリート製で、壁の厚さは20センチほど。

ミサイル攻撃による爆風や破片から身を守るタイプのシェルターです。

熊本地震を経験した佐藤さん。自然災害への備えも兼ねて設置を決めたといいます。

【佐藤 勇樹さん】
「地震、台風、最近は竜巻などもあっているので、いろんな災害に対応できるかなと思って。備蓄のスペースとして使いたい」
施工した福岡市のガリレオコーポレーションによりますと、今回設置したシェルターの費用はおよそ1000万円。

これに放射性物質など有害物質を除去する特殊なフィルターを付けた『核シェルター』は1300万円ほどかかるということです。

【ガリレオコーポレーション工務部 溝部 伸一郎 部長】
「最近ではウクライナ情勢など国際情勢の緊迫によって核シェルターの問い合わせも多くなっている」

山村武彦所長は、現状、国内でミサイル攻撃に対応したシェルターや地下施設が足りないと指摘します。

【防災システム研究所 山村 武彦 所長】
「日本政府がシェルターを造っていくことについて今後10年計画などを立てて進めていかなければならない」

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