熊本県内初の夜間中学『県立ゆうあい中学校』が11日開校 ぬくもりある『学びや』
熊本県内初の夜間中学として開校する『県立ゆうあい中学校』。
今年度は10代から80代までの31人が入学予定です。
11日の入学式を前に、熊本地震の仮設住宅を再利用したぬくもりある『学びや』が報道陣に公開されました。
【県立ゆうあい中学校 小原 ひとみ 校長】
「同年代同士では学べない『学び』ができるのではないかな」
今年度、熊本県内初の夜間中学として開校し、10代から80代までの31人が入学する『県立ゆうあい中学校』です。
11日の入学式を前に、9日内覧会が開かれ、新しく建てられた校舎が報道陣にお披露目されました。
熊本市中央区にある県立湧心館高校の敷地内に建てられた木造平屋の校舎は床面積が約400平方メートルで、3つの教室や職員室などがあります。
【前田美沙希記者】
「真新しい校舎ですが、柱にはくぎ穴があります。実はこちら、熊本地震の仮設住宅の資材を利活用しています」
校舎の材木や照明などは熊本地震の被災者のために南阿蘇村に整備された仮設住宅の資材を再利用したもの。
環境への配慮はもちろんのこと、地震からの復興の一助となった仮設住宅の資材を使うことで、『生徒の夢を力強く後押ししよう』という思いが込められています。
また、車いすを利用する生徒に配慮して段差のないバリアフリーの『学びや』に‥。
さらに、漢字が読めない生徒のために校舎内では、ひらがな表記を多く使っています。
【県立ゆうあい中学校 小原 ひとみ 校長】
「生徒一人一人に夢や目標といった色々な思いがあって入学している。その思いを達成できるように精いっぱい私たちも共に学んでいきたい」
『県立ゆうあい中学校』は県内在住の15歳以上で、小学校や中学校を卒業していないなど十分に学ぶことができなかった人が対象。
入学は随時受け付けていて、希望者は学校に連絡してほしいということです。
ぬくもりある『学びや』で31人が11日、新たな学びをスタートさせます。