てれくま医療情報室
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学校健診(3)運動器検診

学校における健康診断で、運動器の疾患を早期に発見し、治療を開始するために、運動器検診を行っています。運動器というのは、体の運動に関わる骨、関節、筋肉、神経などの総称のことです。

検査内容は、背骨が曲がっていないか。上肢、下肢、腰の異常がないか。片脚立ちが、5秒以上できるか。しゃがみこみができるか。を確認します。
背骨の曲がりなどは、着衣では、なかなか分かりません。

今年1月に文科省から「児童・生徒のプライバシーや心情に配慮した健康診断の実施のための環境整備について」の通知がありましたが、健康診断は、原則着衣で行うという解釈で報道されました。服装によっては、健康診断の精度に影響を与えます。
今回の通知は、体操服や下着などの着脱しやすい衣類を身につけて準備をしてもらい、実際に学校医が身体を診る場合は、診断に必要な部位を示してもらうという趣旨であり、脱衣してもらう場合もあるということです。
ぜひ、児童・生徒のみなさん、また、保護者の方にもご理解ください。

運動器疾患を見逃さないためにも、新学期を迎えると、学校から保健調査票が、配布されます。この中に、運動器に関する調査票がありますので、保護者の方は、しっかり記入してください。

運動器検診を受けた後に、専門医受診を勧奨された場合には、必ず専門医を受診して欲しいということです。昨年度の専門医を受診した割合は、小学校で約33%、中学校で約26%、高校で約9%となっています。

つまり、専門医を受診していない児童・生徒の中に、早期に治療を開始する必要がある疾患が、見逃されている可能性があるわけです。
ぜひ、子供たちの運動器の疾患を早期に発見し、治療を開始するために、ご理解とご協力をお願いします。

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