はじめての妊娠・出産・・・
嬉しさと同時に、プレママならではの疑問や不安もあるものですね。安心のプレママロードを歩むために、専門家に教えてもらいます。

今回は『流産』について
お話：福田病院　河上　祥一　病院長

妊娠22週未満に妊娠が終わることを「流産」と言います。
妊娠12週未満の早い時期での流産が8割以上を占めますが、妊娠22週を超え安定期に入った方でも流産する危険性はあります。
一般的に流産率は15%と言われています。
早期に起こった流産の原因のほとんどは、赤ちゃんの染色体異常が原因です。
また、母体年齢が高くなるにつれ流産率は上がります。
35歳を超えるくらいから上昇カーブは高くなり40歳での流産率は40%程になります。
流産は繰り返しますと病気と診断され、流産2回の場合で「不育症」、3回以上の場合「習慣流産症」と診断されます。
流産の原因としては、糖尿病、甲状腺の病気、子宮形態異常、子宮筋腫などが挙げられますが、最も多いのは「抗カルジオリピン抗体」「抗リン脂質抗体」と言って、お母さんが自分の体を攻撃するような抗体をもともと持っている場合です。
しかし流産の正確な原因はわからないことが多く、検査をしてもハッキリ原因がわかるのはおよそ半分ほどです。
妊娠22週を超えて流産した場合、子宮頸管無力症や、子宮頸管無力症に関連した病気の可能性が高くなりますので検査が必要になる場合が多いのですが、流産した時の状況をちゃんと把握し、次に妊娠された時に、かかりつけの医師や産婦人科の先生に予め伝えることが大事です。