曜子先生の女性教室

曜子先生の女性教室

毎週火曜よる9:54 OA
知っているようで意外と知らない女性の体について、福田病院の福田曜子先生が皆さんからの質問に答えます。
愛育会 福田病院 産婦人科 福田 曜子先生
OA

「妊娠初期の注意点」

妊娠初期は、妊娠4ヵ月までの、妊娠0週から15週までのことで、妊娠が成立してから、赤ちゃんの体の重要な器官などが形成されていく大事な時期です。

お母さんが妊娠に気づくのは、早くても妊娠2ヵ月に入る妊娠4週から5週ころなので、妊娠していることを知らずにしてしまったことで、不安に感じる妊婦さんも多いものです。
妊娠初期は、心身ともに不安定で注意が必要な時期ではありますが、妊婦健診を受け、妊娠経過が順調であれば、必要以上に心配することはありません。
妊娠に気づいてからは、栄養バランスのとれた食事や、適度な運動、十分な睡眠をとり、健やかに過ごすことを心がけましょう。

妊娠初期以降、注意したいことに、飲酒と喫煙があります。
妊娠中の飲酒は、アルコールが胎盤を通して赤ちゃんにも運ばれてしまい、流産や死産、胎児発育不全や先天異常などの『胎児性アルコール症候群』を引き起こします。
近年では、ADHD注意欠陥・他動性障害や、成人後のアルコール依存症のリスク上昇なども指摘されています。
少量の飲酒でも影響を及ぼす可能性があるため、妊娠に気づいた時点で、禁酒してください。

また、妊娠中の喫煙は、血管の収縮により血流が悪くなることや、赤ちゃんへの酸素や栄養が届かなくなり 発育を妨げるほか、流産、早産、低出生体重児、常位胎盤早期剥離、乳幼児突然死症候群のリスクが上昇するなど、さまざまな、妊娠や出産の異常、新生児異常が起こりやすくなります。
受動喫煙も、同様の要因になることから、家族全員で禁煙することが大切です。

妊娠初期は、慣れない妊娠生活で、ストレスや不安を感じやすい時期ですが、あまり無理をせず、体をいたわりながら、ゆったりと過ごすよう心がけましょう。

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