「妊娠中の紫外線対策」
妊娠中は、ホルモンバランスが大きく変化し、女性ホルモンの影響によって、いつも以上に日焼けをしやすく、シミになりやすい状態です。
『メラニン』という、紫外線から細胞を守る役割の色素には、紫外線を浴びると、皮膚を守るために増える性質があり、メラニンが過剰に作られてしまうと、シミやソバカスの原因になります。
妊娠中に分泌が増加する女性ホルモンには、メラニンの分泌を促進する作用があり、妊娠中のメラニンの生成量は、いつものおよそ10倍といわれています。
このため妊娠中は、通常よりも、シミやソバカス、色素沈着が起こりやすくなるので、紫外線対策は、普段よりも、しっかりと行うことが大切です。
服や帽子、サングラス、日傘などを合わせて、日焼け止めをこまめに塗り、紫外線から身を守りましょう。
また、妊娠中の肌は、ホルモンバランスの影響で、少しの刺激に敏感になったり、肌質が変化するなど、トラブルが起こることも少なくありません。
そのため、今まで使っていた日焼け止めが合わなくなることもありますので、肌にやさしいものを選ぶとよいでしょう。
一方で、近年、過度の紫外線対策と、ビタミンDを含む食べ物の摂取が不足することによる、妊婦さんのビタミンD不足が問題になっています。
トラブルの原因となる紫外線ですが、極端に避けると、ビタミンDの生成が減り、お腹の赤ちゃんに『ビタミンD欠乏症』の症状があらわれることもあります。
ビタミンDは、骨を丈夫にしたり、免疫力を高めるビタミンで、皮膚に紫外線を浴びることにより、体内で生成することができます。
日陰を利用しながらの散歩など、夏は15分~30分、冬は30分~1時間程度の、適度な日光浴を心がけましょう。
妊娠中は、ノーメークで過ごす妊婦さんも多いと思いますが、室内でも、紫外線のダメージを受けることがありますので、日焼け止めだけでも塗るようにしましょう。