曜子先生の女性教室

曜子先生の女性教室

毎週火曜よる9:54 OA
知っているようで意外と知らない女性の体について、福田病院の福田曜子先生が皆さんからの質問に答えます。
愛育会 福田病院 産婦人科 福田 曜子先生
OA

「流産について」

妊娠初期で、特に心配なこととしてあげられるのが、『流産』です。
また、『切迫流産』は、言葉は近い感じがしますが、大きく違います。

『流産』は、妊娠22週未満に、何らかの理由で妊娠が継続できなくなることです。
統計では、全ての妊娠の、およそ15%で流産が起こるとされています。
このうち、妊娠12週未満に起こる『早期流産』が80%と、そのほとんどを占め、残りの20%が、妊娠12週以降22週未満に起こる『後期流産』です。

『早期流産』の90%以上は、受精卵の染色体異常によるもので、受精の瞬間に流産することが決まっているものです。
一方、『後期流産』の多くは、子宮筋腫、子宮奇形、子宮頸管無力症、絨毛膜羊膜炎など、妊婦さん側の異常によって起こります。また、危険因子としては、喫煙や肥満があります。
流産率を年齢別にみると、20代~30代前半が15%ほど、35歳で20%、40歳では35%、45歳では60%となっており、高齢になるほど流産の確率は高くなります。

『切迫流産』は、妊娠22週未満に、少量の出血や軽い腹痛があり、流産のリスクが通常より高い状態のことです。
切迫流産では、ほとんどの場合、安静に過ごし、経過観察をします。
およそ90%の確率で正常妊娠への回復が可能です。
切迫流産と診断された場合、過度に心配する必要はありませんが、正常な妊娠状態に戻るまでは、医師の指示に従いましょう。

流産の兆候、症状は、出血や腹痛ですが、人により様々です。
もし、出血や腹痛があれば、すぐに病院へ連絡し、指示を仰ぎましょう。

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