曜子先生の女性教室

曜子先生の女性教室

毎週火曜よる9:54 OA
知っているようで意外と知らない女性の体について、福田病院の福田曜子先生が皆さんからの質問に答えます。
愛育会 福田病院 産婦人科 福田 曜子先生
OA

「早産と切迫早産」

妊娠37週~42週未満の『適した時期のお産』を、『正期産』といい、母子ともに最もリスクが低く、赤ちゃんは生まれた後の発育に 支障がない状態にまで育っています。
『早産』は、この『正期産』よりも前に、赤ちゃんが生まれることです。

妊娠22週以降、妊娠37週未満のお産を『早産』といい、早産になる危険性の高い状態を『切迫早産』といいます。
特に妊娠32週未満の場合、合併症のリスクが高く、命にかかわることもあります。
早産で生まれてくる赤ちゃんは、お腹の外で生きていくための、さまざまな機能が未熟なため、出産後に、NICUで特別な管理と専門治療が必要になります。
また、近年、早産で生まれた低出生体重児は、成人してから高血圧や糖尿病などの生活習慣病にかかりやすくなることが報告されています。

早産は、全妊娠のおよそ5%に起こり、その原因は、感染や体質によることが多いとされていて、妊娠中の異常や病気、過去の早産、病歴、手術歴、年齢、喫煙やアルコールなど、さまざまな要因が関係するといわれています。
切迫早産の自覚症状としては、下腹部痛、出血、破水などがあり、病院の診察で、規則的な子宮収縮、子宮口の開大、頸管の短縮が認められた場合に、切迫早産と診断されます。
切迫早産と診断されると、赤ちゃんが1日でも長くお腹の中で成長できるよう、入院や自宅安静が必要となります。

早めの対処で、早産を予防できる場合もあるため、妊婦健診を きちんと受けることが、とても大切です。
日頃から、お腹の張りや痛み、おりものに注意をして、いつもと違う場合には、医師に相談しましょう。

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