曜子先生の女性教室

曜子先生の女性教室

毎週火曜よる9:54 OA
知っているようで意外と知らない女性の体について、福田病院の福田曜子先生が皆さんからの質問に答えます。
愛育会 福田病院 産婦人科 福田 曜子先生
OA

「食中毒について」

食中毒は、年間を通して発生していますが、梅雨の時期や夏場は、湿度や気温が高いため、細菌性の食中毒に注意が必要になります。

静止画: 細菌による食中毒の主なものは、サルモネラ、カンピロバクター、腸炎ビブリオ、腸管出血性大腸菌(O157など)、黄色ブドウ球菌、リステリア菌などです。
妊娠中は、免疫力の低下により、いつもより食中毒にかかりやすくなるため、どの細菌にも、注意が必要なのですが、中でも特に、妊婦さんに気をつけてほしいのが、リステリア菌です。

リステリア菌は、川の水や動物の腸管内など自然界に広く存在する細菌で、妊娠中は、通常より20倍以上も感染しやすく、感染すると重症化しやすいほか、早産や流産、胎児死亡に至る可能性もあるため、注意が必要です。
リステリア菌は、加熱により死滅しますが、4℃以下の低温や、12%の食塩濃度でも増殖するのが特徴で、冷蔵庫保存や、塩漬けの状態でも増殖するため、冷蔵庫で長期間保存でき、過熱せずにそのまま食べられる食品、生ハムなどの食肉加工品や、ナチュラルチーズなどの乳製品、スモークサーモンなどの魚介類加工品には注意しましょう。

細菌性の食中毒には、細菌を『つけない』『ふやさない』『やっつける』という予防のための3原則があります。
正しい手洗いと食材の扱いで、細菌を『つけない』。
適切な保存と調理で、細菌を『ふやさない』。
十分な加熱や、清潔な調理環境で、細菌を『やっつける』。
この3原則を守って、食中毒を予防しましょう。

食中毒は、お腹の赤ちゃんにも影響する可能性があります。
赤ちゃんを守るためにも、食中毒には十分注意してください。

プッシュ通知でTKUの番組やイベントの
最新情報をお届けします!