曜子先生の女性教室

曜子先生の女性教室

毎週火曜よる9:54 OA
知っているようで意外と知らない女性の体について、福田病院の福田曜子先生が皆さんからの質問に答えます。
愛育会 福田病院 産婦人科 福田 曜子先生
OA

「妊娠初期の出血」

妊娠初期の出血は、妊婦さんのおよそ30%が経験するといわれています。
中には重大なトラブルにつながるケースもありますので、少量でも出血がみられたら、自己判断せずに、通院中の病院へ連絡し、医師に診断してもらうのが原則です。
連絡するときには、母子手帳を手元に置いて、妊娠週数、出血の色や量、お腹の痛み、そのほかの症状があるかなど、できるだけ詳しく伝えましょう。

妊娠初期の出血は、赤ちゃんへの影響が少ないものが多い傾向にあります。
妊娠初期に起こる出血の中で、一番多いといわれているのは『着床出血』で、受精卵が着床するときに起こるものです。全妊娠の8%~25%といわれていて、月経予定日あたりに、少量の出血があり、2~3日でおさまります。

また、妊娠初期の出血には、『切迫流産』や『流産』の可能性もあります。
『切迫流産』は、流産へ進行する可能性のある、出血などの症状を伴う状態のことで、少量の出血が断続的にみられます。
『流産』は、妊娠22週未満に、妊娠が継続できなくなることで、全妊娠の およそ15%に起こります。
中でも、妊娠12週未満に起こる『早期流産』は、流産のおよそ80%を占め、そのほとんどが、受精卵の染色体異常によるものです。
下腹部痛を伴うことが多いといわれていますが、出血量・下腹部痛ともに個人差があります。

月経より出血量が多い場合や、鮮血が出ている、腹痛を伴う場合は、緊急性が高いケースも多いです。
夜間や時間外でも、すぐに病院へ連絡し、医師の指示に従いましょう。

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