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「流産について」
流産は、全ての妊娠の15%前後で起こるといわれています。
また、妊娠した女性のおよそ40%が流産しているというデータもあり、多くの女性が経験するものです。
流産とは、妊娠22週未満に、何らかの理由で赤ちゃんが育たないものや、途中で子宮の外に出てしまうものです。
流産のうち、妊娠12週未満に起こる『早期流産』が、全体の80%を占めており、残りの20%は、妊娠12週以降22週未満に起こる『後期流産』です。
『早期流産』の90%以上は、受精卵の染色体異常によるもので、『後期流産』の原因は、子宮筋腫、子宮奇形、子宮頸管無力症、絨毛膜羊膜炎などで、危険因子として、喫煙や肥満があります。
年齢別の流産率は、20代~30代前半が15%前後、35歳で20%、40歳では35%、45歳では60%となっており、お母さんの年齢が高くなるほど、流産の割合は多くなります。
また、『切迫流産』とは、妊娠初期に、流産のリスクがあるけれど、赤ちゃんが子宮内にいて妊娠が継続している状態のことで、流産とは大きく違います。
安静に過ごし、経過観察をしますが、超音波検査で赤ちゃんの心拍が確認されれば、多くの場合は心配ありません。
突然の出血や下腹部の痛みがあったら、切迫流産や流産の可能性があります。
出血量は、少量から月経のピーク時の量までさまざまで、色は、鮮血や茶色っぽい場合もあります。
出血したら、何らかの異常のサインなので、すぐに病院を受診することが大切です。
流産は、妊娠初期に一番多い疾患です。
出血や痛みなど、いつもと違うことがあったら、すぐに病院に相談しましょう。