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「早産について」
昔から、十月十日(とつきとおか)と言われているように、妊娠期間はおよそ10ヶ月間です。
赤ちゃんは、1日でも長くお腹の中で過ごせるほうが良いのですが、早めに出産の兆候があらわれる場合もあります。
適正な時期の出産のことを『正期産』といい、妊娠37週0日から妊娠41週6日までです。
『早産』とは、この正期産よりも前の、妊娠22週0日から妊娠36週6日までの出産のことです。
妊娠22週未満の出産は流産となり、早産とは区別されます。
早産になると、生まれた赤ちゃんは未熟児となります。
週数が早ければ早いほど体重が少なく、臓器や器官が未成熟で、出生直後の合併症や感染症のリスクが高くなり、命に関わることもあります。
また、早く生まれた赤ちゃんほど、あとで重篤な障害が出現する可能性が高くなります。
早産は全妊娠のおよそ5%に発生します。
原因は、分からない場合も多いのですが、感染や体質によるものが多いといわれています。
妊娠中の異常や病気、過去の早産、病歴、手術歴、年齢、喫煙やアルコールなど、さまざまな要因が関係するとされています。
また、子宮内で赤ちゃんが生きられない状態になり、人工的に早産とせざるを得ない場合もあります。
早産になる危険性が高い状態のことを『切迫早産』といいます。
切迫早産の兆候として代表的なものは、頻繁に起こる 規則的なお腹の張り、出血、破水が先行する場合もあります。
いつもと違う、何かしらの異常を感じたら、病院を受診しましょう。
切迫早産や早産の早期発見・治療のために、妊婦健診は定期的にきちんと受けましょう。また、日頃から無理のない生活を心がけることも大切です。