曜子先生の女性教室

曜子先生の女性教室

毎週火曜よる9:54 OA
知っているようで意外と知らない女性の体について、福田病院の福田曜子先生が皆さんからの質問に答えます。
愛育会 福田病院 産婦人科 福田 曜子先生
OA

「妊娠高血圧症候群」

妊娠高血圧症候群は、妊婦さんの、およそ20人に1人の割合で起こるといわれていて、妊娠前の血圧に関係なく、誰にでも起こる可能性のある病気です。

妊娠高血圧症候群は、妊娠中に起こる、高血圧に関する疾患の総称です。
妊娠中の高血圧に関する疾患には、妊娠20週から産後12週までの間に、もともと高血圧の症状が無かった人が高血圧になる『妊娠高血圧症』や、妊娠高血圧症に加え、蛋白尿などを伴う『妊娠高血圧腎症』、妊娠前から高血圧であった、または妊娠20週までに高血圧であると認められた『高血圧合併妊娠』などがあります。

妊娠中は、お腹の赤ちゃんの成長とともに、血液量も増えていきます。
そのため、妊娠末期に近づくほど、妊娠高血圧症候群が起こりやすく、発症後も妊娠経過とともに血圧が上がりやすくなるため、早くに発症するほど重症化しやすい傾向にあります。
特に、妊娠34週未満で発症した場合は、重症化しやすく、ハイリスク妊娠となります。

原因は解明されておらず、初期には自覚症状もほとんどないため、血圧測定や尿検査、体重測定など、定期的な健診によって発見されます。
リスク要因としては、もともと糖尿病・高血圧・腎臓の病気を持っている、肥満、妊婦さんの年齢が40歳以上、家族に高血圧の人がいる、多胎妊娠、初産婦、以前の妊娠で妊娠高血圧症候群になったことがある、などです。

重症化すると、母子ともに大変危険な状態になることもあるため、症状に合わせた、適切な治療や管理を行うことになります。
ほとんどの場合は、出産することにより症状は治まります。

プッシュ通知でTKUの番組やイベントの
最新情報をお届けします!