曜子先生の女性教室

曜子先生の女性教室

毎週火曜よる9:54 OA
知っているようで意外と知らない女性の体について、福田病院の福田曜子先生が皆さんからの質問に答えます。
愛育会 福田病院 産婦人科 福田 曜子先生
OA

「妊娠中のアレルギー」

アレルギーとは、食べ物や薬、花粉やホコリなど、通常は体に害を与えないものに対して、免疫が過剰に反応し、体に症状が引き起こされることです。

妊娠中は女性ホルモンの分泌量が大きく変化するため、アレルギー症状が出やすくなったり、もともと持っているアレルギー症状が重くなる場合があります。
さらに、免疫機能や消化器系の機能が低下するため、食物アレルギーのような症状が出たり、皮膚のバリア機能が低下し、普段よりも皮膚が敏感になるため、化粧品が合わなくなったり、アクセサリーなどで赤くなったり、かゆみを感じたりする場合もあります。

また、妊娠中は、女性ホルモンの影響に加え、体内の循環血液量が増えるため、鼻粘膜の充血や腫れが起こり、アレルギー性鼻炎の症状が悪化することもあります。
アレルギー性鼻炎とは、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの症状を引き起こす、アレルギー性の鼻の病気で、1年中症状のある『通年性アレルギー』と、花粉症のように一定の時期だけ症状のある『季節性アレルギー』とがあります。

これから特に、花粉症の妊婦さんは心配な時期になると思いますが、妊娠中の花粉症対策は、基本的に普段と変わりません。
マスク、めがね、帽子の着用や、屋内には花粉をはらって入る、鼻をかみすぎない、花粉の多く飛ぶ日や時間帯は外出を控える、疲労やストレスを溜めない などです。
妊娠中の花粉症の治療は、点鼻薬や点眼薬が中心で、血液中に移行する薬効成分の量が少なく、胎児への影響はほとんどありません。
もし、症状が改善しない場合は、安全性の高い内服薬を併用します。

受診の際は、必ず、妊娠していることを伝え、医師の診断を受けて、薬を処方してもらってください。

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