曜子先生の女性教室

曜子先生の女性教室

毎週火曜よる9:54 OA
知っているようで意外と知らない女性の体について、福田病院の福田曜子先生が皆さんからの質問に答えます。
愛育会 福田病院 産婦人科 福田 曜子先生
OA

「帝王切開について」

帝王切開は、赤ちゃんとお母さんの安全を第一に考えて行われる手術です。
予期せぬトラブルで、急きょ帝王切開になる可能性もあるので、どのようなときに行われるのかなど、知っておくと安心です。

帝王切開とは、何らかの理由で、産道を通って赤ちゃんが生まれる経膣分娩ができない場合に、腹部を切開して、子宮から直接赤ちゃんを取りだす手術のことです。
帝王切開には2つあり、経膣分娩が難しいと医師が判断した場合に、手術日を予定して行うのが『予定帝王切開』。
お腹の赤ちゃんやお母さんに、何らかの問題が起き、急いで赤ちゃんを取りだす必要がある場合に行われるのが『緊急帝王切開』です。

『予定帝王切開』になる主なケースは、お腹の中で赤ちゃんの頭が上になった状態の『逆子』、双子以上の『多胎妊娠』、胎盤が子宮口をふさぐ位置に形成されている『前置胎盤』、帝王切開歴のある経産婦さん、子宮の手術歴がある、お母さんの持病、分娩リスクが高い場合などで、『緊急帝王切開』になる主なケースは、赤ちゃんの呼吸や循環機能にトラブルが起こり 低酸素状態になる『胎児機能不全』、赤ちゃんが生まれる前に胎盤がはがれてしまう『常位胎盤早期剥離』、何らかの理由で お産が長引き、赤ちゃんがおりてこない状態の『遷延分娩』などです。

帝王切開で行われる麻酔は、予定帝王切開の場合、腰椎麻酔や硬膜外麻酔など、下半身だけを麻痺させる局所麻酔です。
一方、緊急帝王切開の場合、急激に事態が悪化して一刻を争うケースでは、全身麻酔を行うこともあります。

予定帝王切開の場合、妊娠37週までの健診で判断され、妊娠38週頃に手術が予定されます。手術の前日に入院し、検査や医師の説明を受けてからの手術になります。

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