熊本地震⑤ 変わり果てた姿が徐々に明らかに
4月16日土曜日の午前2時ごろ、出社すると本棚から本が散乱して足の踏み場もない状態に。
泊まりの人たちと地震後出社してきた数人が、バタバタと情報収集していました。
「熊本市東区などで震度6強」
「熊本市で家屋の倒壊多数」
「八代市で火災発生」
とにかく現場で状況を取材しなければ。
私はカメラマン、アシスタントと3人で浜田アナのクルーと手分けして熊本市内を取材することにしました。
北区清水町で国道3号線松崎跨線橋が陥没。
中央区練兵町で住宅倒壊。
東区熊本市民病院で入院患者の搬出。
これらを取材し、人の流れに沿って東区湖東中学校の避難所を訪れました。
体育館に座ってパソコンを操作していた20代くらいの男性に話を聞くと、
「両親が西原村にいるんですが、まだ連絡がとれないんですよ」と不安そうな表情。
どんな言葉をかけたらいいのか分からず、ただ悲しい気持ちになりました。
冷たい夜風が外にいる被災者の体温を奪い、続く余震が不安感をあおったあの日の夜。
気がつくと東の空は徐々に明るくなり始めていました。