2014年02月の一覧
今年で熊本開催が最後となるVプレミアリーグ男子のサントリーサンバーズ対東レアローズの試合を見てきました。
私はこの熊本大会を毎年楽しみにしていて、日程さえ合えば見に行っていました。
高さ、スピード、パワー、セット間の表情、プレー中の声。
やはり生じゃないと伝わらないものもあります。
熊本開催は今年が最後というのは、とても残念です。
セット間に練習する、冨士田裕大選手(手前)と岡本祥吾選手。
ともに鎮西高校出身です。
おっ!スタジアムDJの寺田アナ発見!
え?どこにいるか分からないって?
強引に寄ってみましたが、携帯写真の限界を越えてます(笑)
沿道でテレビでご覧になったでしょうか?
強かったですね~川内選手。
宣言通りの独走レース。
前のブログで書いた通り、いくつか予想されたパターンのうち、最も川内選手の強さが際立つ展開となりました。
実況する者の気持ちとしては、マラソンでもバレーボールでも競った展開になってくれる方が楽で、3キロ付近で飛び出した川内選手を見て、心の中では「あと40キロどうしよう」と思っていました。
しかし5キロのラップタイムが去年より1分以上早いの見て、「ものすごい記録が生まれるかもしれない」という期待と興奮に変わりました。
結果川内選手は、去年の地下選手の記録を9分以上も塗り替える、2時間10分14秒で圧勝。どんな日本のトップランナーでも、出て2時間12分台かなと思っていた私は、川内選手がレース前に言っていた「記録が出るコースということを証明する」という言葉が現実になった瞬間を目の当たりにしました。
いや~強かった。
一方の3連覇を狙った地下翔太選手は3キロまでは川内選手について行ったもののその後遅れ、足を痛めるなど満身創痍のレースとなってしまいました。マラソン選手にとって自分の能力を越えるペース設定は、自己記録を大幅に更新する可能性がある一方で、終盤の失速や故障発生と隣り合わせで、「リスクを負ってでも何かを学びたい」と話していた地下選手にとっては覚悟の上だったと思います。
地下選手とレース後少しだけお話をしました。
地下選手は「優勝できなければ2位も最下位も同じだと思っていた。川内選手について行ったことに悔いはありません」と話していました。
ちなみに前者は中山竹通さんがソウルオリンピック後に語った名言ですね。
地下選手には今回の挑戦が間違っていなかったことを、今後のレースで証明してほしいと思います。
レース後川内・地下両選手は同じことを口にしていました。
「やっぱり熊本城マラソンの応援はすごい」
5時間の生放送終了後、一般ランナーを応援しました。
ランナーの皆さま、ボランティアの皆さま、沿道やテレビで応援された方お疲れさまでした。
そして、ありがとうございました。
1万2000人のランナーがいて、一斉にスタートする。
そこで誰が1位になるのかをきちんと伝える。
シンプルに考えれば、私に今課せられた仕事はそんな感じです。
いよいよあと4日に迫った熊本城マラソン、今年も第一移動車で有森裕子さんとともに実況を担当します。
冒頭のギモンの答え、「そんなの川内優輝だろう」。
川内選手の出場を知っている人なら当然そう考えるでしょう。
でもしゃべる側の気持ちとしては、だからそれだけでいいという結論には至りません。
1.川内選手を倒す気概を持った地元ランナーはいないか?
2.川内選手にアクシデントがあった場合はどうするか?
3.逆に川内選手が最初から最後まで独走したらどうするか?
いろんなパターンを考えます。
3番のパターンに関しては、先月の奥球磨ロードレースの際川内選手とじっくりお話する時間をいただき、材料は揃えました。
1番2番については、過去2年レースを見てきた経験とそこで得られた人脈からひたすら取材しました。
上位に絡みそうな選手には、1件1件電話をかけメールをし、アンケート資料を送ってもらいます。
それを狭い車の中で一目で分かるよう、一覧形式にまとめなおします。
そしてコースを試走し、何キロ地点に何があるか?
通りの名前、交差点の名前、名所史跡、地元の応援や、コースに対して選手がどう言っているのかを書きこみます。
今頑張っているのはそんなところです。
1万2000人のランナーから誰が1位になるのか?
私自身が一番楽しみにしながら、本番に臨みたいと思います。