今日は、熊本市中央区二の丸にあります、熊本県立美術館本館からです。今日9月28日から開催の「堀　文子展」をご紹介！実は、堀文子さんの作品展は熊本はもちろん九州で初開催なんです！

中に入ると早速ずらっと作品が展示されていますが、描かれた年代ごとに展示されています。ところで、みなさん堀文子さんをご存知ですか？ 堀先生は、1918年東京生まれで、なんと！現在99歳の日本画家です。ご自身が5歳の時に関東大震災を経験したことで、先生が作品に対して一貫して掲げているテーマは「生命（いのち）」なんです。

堀先生の作品は、先生が実際に見て、感動したもの。その感動を記す意味でも絵を描いていました。海外を旅した先生が、改めて日本の雄大な自然に感動し、しばらくの間、日本の移ろいゆく四季の表情を端正で繊細に描写した作品が多くあります。そして先生は「花の画家」とも呼ばれ、花を描くことも多かったんです。

そして、初公開の作品です。先生が描かれた絵本の原画が展示されています。先生は、30歳ぐらいのときに結婚されていますが、ご主人が結核を患っていて、闘病生活を支えるために当時は絵本の仕事で生計を立てていた時代もありました。しかも原画が見つかったのはつい最近なので、このように公開されるのは熊本が初めてなんです！「みにくいあひるのこ」の挿絵なども描かれていたんですよ。そして「きょうの料理」の本の展示もあります。実はこの表紙の絵も堀先生が描かれていたんですね！

99歳の日本画家、堀 文子さんのおよそ100作品を見る事ができる「堀　文子展」は、今日から11月12日まで開催です。